反響をいただいたことについてまとめていきます。
私の回答としては、「台湾では実現できているので実現可能です。理想的であるなら実現すべきです」となりますが、これが頭に「日本では」とついているのであれば私にも心当たりはあります。
なぜこのように思ってしまうのか、それが現在の日本で民主主義が機能不全に陥っている証左です。
なぜなら本来、民主主義において政治と市民は敵対するものではありません。エイブラハム・リンカーン大統領の「人民の、人民による人民のための政治」という言葉の通り、政治を行うのは市民だからです。
しかし、なぜか現在では深い溝があり、人々は政治に対して不信感を持っています。政治不信という言葉が使われなくなるほど普遍化してしまったこの不信感は、2つの要因があると考えています。
1つは、不透明であること。現在は期待も曖昧で、なにをしたかも曖昧です。
人は相手に期待をし、相手が自分の思ったように行動しないと不信感を持ちます。随分と勝手な話ですが、これは人類共通の傾向であり、大きな集団でも、最小の集団である2人の関係でも起こります。これに対してはアジャイル、Magement 3.0、ティール組織、ホラクラシーなどに共通したおおよその答えはあり、透明性を持つことで解決できます。関係者で情報を共有し、考えるプロセスに全員が参加することです。
もう1つは日本ならではの「入るのは難しく出るのは簡単」という傾向です。
大学受験は難しいですが、卒業は入学後ほぼ何もしていなくてもできます。大事なことは入学後に何を学び何を成したかであるはずなのに。政治家も同様に選挙活動は大変ですが、当選した後はそれほど厳しいハードルがあるわけではないです。そしてそのために、立候補するのは特殊な人という感覚があります。
この評価すべきタイミングのずれが問題です。適切なタイミングで評価ができれば、量を確保することで質を上げることができます。
以下を少しずつでも改善していくことで民主主義を修復できると考えています。
選挙のハードルを下げ、転職するくらいの負担で立候補できるようにする
人ではなく政策に対して投票できるようにすることで期待を明確にする
透明性を持つことでいつでも評価ができるようにする
まずは、政策に対する区民の意思を可視化すること、選挙活動の負担を減らすことから改善を始めることができると思っています。
アジャイルとは、プロジェクトやタスクを効率的かつ柔軟に進めるための方法論です。ソフトウェア開発において長大な計画をすると必ず失敗するという経験則から生まれたものですが、ソフトウェア開発以外の分野でも応用が可能です。
不確実な状況でプロジェクトが固定的な計画に縛られず、変化に対応できるようにするアプローチです。状況に応じて柔軟に対応し、効率的な成果物を生み出すことを目指します。
アジャイルは以下の特徴を持っています。
小さなステップで進める:プロジェクトを小さなタスクに分割し、短期間で見える結果を継続的に出すことを目指します。これにより、進行中のプロジェクトでも適宜調整と改善を続けながらゴールに向かいます。
チームと顧客の連携:プロジェクト関係者や顧客とのコミュニケーションを重視し、期待される成果物に対する理解を深め、適切な製品やサービスを提供することを目指します。
柔軟性:計画やアイデアに変更があることを前提として、状況の変化に対応します。
チームの自主性:チームメンバーは互いに協力し、責任を共有してプロジェクトを進めます。チームが必要な権限を持ち、効率的で柔軟な対応が可能となります。
アジャイルは方法論であり特定の何かを指してはいませんが、スクラム等のフレームワークを使うことによってアジャイルを実践することが一般的です。
選挙に出るにあたって決めたことがあります。
選挙のハードルを下げるために、必要最低限の活動だけするということです。
色々と選挙の活動はありますが、有権者との接点としては大体、ポスター、広報、ビラ、個人演説会、街頭演説、選挙カーあたりになります。
ここから必要ないと思われるものを削っていきました。
ポスター:必要。普段私はポスターくらいしか見ないので
広報:必要。広く知ってもらえる可能性があるので
ビラ、葉書:嫌。認知は獲得できそうだが、この時代に紙媒体を大量に印刷してばら撒くということに抵抗がある
個人演説会:不要。演説会に来る人はほぼその人をすでに支援してるに近いと思われる。内容的なものはインターネット上の発信で代替できる
街頭演説:無理。普通の人にはメンタル的に難しい
選挙カー:不要。本質的になんのためにあるのかわからない
というわけで、ポスターだけになりました。さすがにポスターだけでは情報が足りなすぎるのでホームページに書いてそれをSNS等で共有するということにしました。
これらポスター、ビラ、選挙カー、葉書などは公費で負担されるので、フル活用すると100万円くらいは請求できます。公費で負担するにはいくつか条件がありますが、大田区のように82人候補がいれば70人くらいは少なくとも公費負担の条件には当てはまります。7000万あればもっと有意義なことに使えるでしょう。もう無駄なことにお金を使うのを当たり前だとするのはやめたい。どうせなので僕は公費負担になるポスターも請求しないことにしました。
やること自体もそうですが、そのための活動時間も負担になります。
そのために決めたことは基本的に仕事も家庭のことも全てそのまま行い、スキマ時間でできることをするということです。転職活動でもそれ以上することは少ないでしょう。仕事後に1時間くらいや子供を寝かしつけた後などに1、2時間くらいを使って知人のアドバイスを得ながらポスターやホームページの作成を自分でやりました。
その他たまたま会った人などに説明して気にいったら共有をお願いしたりしました。
もうちょっと頑張れば他にもできなくはないですが、一般的な人にできるのはこんなところです。これで私が当選すれば不要なものは不要だと証明できます。落選したとしても何らかの参考にはなるでしょう。